第6章「厭世観と楽天観について」〔注解的続編〕(1)
〔注解的続編〕(1)
① 楽天観においては、人生の明るい面、世界の明るい面を強調して洞察してゆく傾向があるが、これは、近代アメリカを中心にして思想潮流となった光明思想と軌を一にする考え方である。
② 光明思想は、「類は友を呼ぶ」という心の法則に基づいて、明るい運命を招きやすいことが主張されている。
一方、厭世観のことを、光明思想側からは、暗黒思想と呼び、同じ心の法則によって、暗い運命を招きやすい。
③ また、近代以降、アメリカを中心にして、光明思想家として、エマソン、トライン、ナポレオン=ヒルなどが現れ、光明思想の応用によって、経済方面で成功を実現していった方々(ヘンリー・フォード、アンドリュー・カーネギー、ロックフェラーなど)、医学方面で治療を実践していった方々(クインピー博士、エディー博士など)が輩出した。
④ このように、思想、考え方には効果というものが付随するのであり、光明思想をもつことは、一つの幸福論となるのである。
こうした観点から、楽天観は、大きな美徳をもっているといってよいであろう。
(つづく)