第10章「時空と絶対無について」第8節(2) 天川貴之
第8節 絶対光明の芸術意識としての「無」(2)
しかし、同時に、自由意志を与えられた人間存在を中心とする三次元宇宙の劇は、様々な喜劇を生じ、様々な悲劇を生じ、様々な悲しみ、苦しみ、悩み、挫折、そのようなものも存在し、そのようなものを素材としながら、三次元にしか放つことの出来ない芸術というものを創造してゆくことができる。
闇がなければ、光はない。闇が解らなければ、光は解らないというのも真理である。光が光として光を認識するというのも真理である。そして、その両方を、様々な時間空間の中で必要としている存在があるということも事実である。
であるから、すべての存在に対して、あらゆる教材を劇として、カルマの法則の観点から提供しているのが、本源なる地球的無の意識である。
そのような立場に立つならば、私達は、あらゆる万象万物に対して、深い愛の眼差しを持ち、そして、すべてに感謝し、和解し、そして尊重し、そのような博愛の精神を持ちながら、同時に、理法を応用した所の秩序を実現してゆくという使命を担わなければならない。
(つづく)
by 天川貴之
(JDR総合研究所・代表)