2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧
第4節 真善美聖と人間について 例えば、真の追求において、代表的なるものは哲学であろう。哲学の使命は、真理の探求にある。真理とは、永遠不変なるものである。それは、決して無常なるものではない。 人間は、自らが無常なる存在であるにもかかわらず、こ…
第3節 永遠への憧れについて では、肉体と心が無常であり、本来ないものであるとすると、人間の存在とは仮象にすぎず、実在とは言えないのではないかと考えられてくる。 実在とは、無常を越えた永遠の存在である。しかし、この永遠なるものに、人間は古今東…
第2節 人間と無常について それでは、地上に生きる人間自身はどうであろうか。肉体は、物質と同じく無常である。誕生して後、成長し、そして徐々に老い、そして死する存在である。肉体もまた、無常の大河の中で、無から生まれて、無に帰する存在である。す…
第1節 万物と無常について 無常と永遠について論じてゆきたい。副題は、人間の使命ということである。 無常について考えてみるに、これほど人生にとって本質的な真理はないであろうと思われるものである。しかし、多くの方々は、無常なるものを無常なるもの…
『理念哲学講義録』 はじめに 哲学とは、叡智を探究してゆくことである。そして同時に、自らの心の内に叡智の結晶を育んでゆくことでもある。一人一人の心の奥底には、無限の叡智が内在されているのである。しかし、それは、開拓してゆかないと本来の叡智と…