理念哲学講義録  天川貴之

真善美聖の「理念哲学」の核心を、様々な哲学的テーマに基づいて、わかりやすく講義したものです。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第9章「経験と叡智的直観について」第9節(2)    天川貴之

第9節 統合哲学の時代(2) であるから、身近な例を挙げれば、経験も大切である。そして、知識も大切である。 しかし、経験や知識だけですべてを推し量ってはならない。 経験というものは有限であり、個別的であり、また、知識というものも過去そうあった…

第9章「経験と叡智的直観について」第9節(1)    天川貴之

第9節 統合哲学の時代(1) 近代の哲学は「人間」から出発した。中世は「神」から出発した。 新時代は、絶対者たる神と、自由意志を与えられた絶対者の一部であるところの人間が、共同作業によって、叡智の全貌を解明してゆくことが、その中核となる時代と…

第9章「経験と叡智的直観について」第8節(3)    天川貴之

第8節 叡智的直観について(3) まず、直観ありきである。叡智的直観からすべては始まる。 あらゆる経験や知識を越えて最も尊いものは、仏教では般若の智慧と呼ばれているが、哲学もまた、般若の理性というもの、純粋理性というものが最も尊いものである。…

第9章「経験と叡智的直観について」第8節(2)    天川貴之

第8節 叡智的直観について(2) 真理が観える、理念が観えるということは、悟りがあるということである。 統合的理性は、内なる叡智は、外なる叡智を見抜く。内なる真理は、外なる真理を認識する。 相互作用という科学の言葉があるが、真理は真理と相互作…