2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
第5節 直観と論理について 論理をただ単に積み重ねてゆくだけでは、本当の知的進歩というものもあまりないのである。 様々な論理学がある。アリストテレスの形式論理学もあれば、ヘーゲルの弁証法もある。 けれども、その論理の普遍的構造は一つであり、そ…
第4節 統合理性について(2) こうしたものをすべて統合するものは、理性であり、それを、「統合理性」と呼んでも良いものであり、この統合理性の中には、今まで深い感性と呼ばれていた直観もまた含まれるということを定義しておきたい。 即ち、合理的であ…
第4節 統合理性について(1) 西洋や現代における直観の定義というものは、感性の領域を主として捉えられているようではあるけれども、深い直観というものは、実は、五感の感性の働きを越えて、深い理念そのものから湧き出して止まぬところの「理性」に、…
第3節 知的直観について(2) 言葉で現しているものもロゴスであるならば、言葉で現さざるものもまたロゴスであり、言葉の有無を越えた永遠普遍のロゴスに到達するということが悟りの道であり、また、哲学的叡智の開闢の道であるわけである。 それを、日本…
第3節 知的直観について(1) 仏教における般若の智慧というものも、これは、直観的理性の働きであるといえるのである。 仏教においては、仏となる最後の修行であり、究極の完成したる修行である徳目は、般若波羅蜜多と呼ばれているが如く、般若の智慧の完…