理念哲学講義録  天川貴之

真善美聖の「理念哲学」の核心を、様々な哲学的テーマに基づいて、わかりやすく講義したものです。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第5章「唯物学術と理念学術について」(17)

【注解的続編】(11) 十五、「新時代の学問潮流について」 二十世紀思想の潮流となっているものは、ニーチェ、マルクス、フロイト、ダーウィン、それにつけ加えて、「プラグマティズム」「自由主義」であるというのが通説である。 我々は、まず、理念哲学…

第5章「唯物学術と理念学術について」(16)

【注解的続編】(10) 十四、「理念心理学」について • フロイト心理学は、人間の肉体は、性本能(リビドー)が人間の行動や文化を支配しているとされたが、これは、仏教でいえば煩悩、ショーペンハウアー哲学でいえば、盲目的意志にあたるものであり、人…

第5章「唯物学術と理念学術について」(15)

【注解的続編】(9) 十二、「理念数学」について • 数学の基本概念は、すべて先天的なもの、すなわち、「理念」である。例えば、数字の一つ一つにしても、三角形にしても、すべて理念である。 • すなわち、現象的な数や形の背景には、まず理念的な数や形が…

第5章「唯物学術と理念学術について」(14)

【注解的続編】(8) 十、「理念生物学」について • ダーウィンの進化論は、マルクスの唯物論的経済学と同じであって、生物界の中に「発展の法則」を見い出されている点は評価できるが、「理念」が不在である点が誤りであるといえるのである。 生物界も、人…