理念哲学講義録  天川貴之

真善美聖の「理念哲学」の核心を、様々な哲学的テーマに基づいて、わかりやすく講義したものです。

第10章「時空と絶対無について」第6節(3)       天川貴之

 第6節  絶対肯定の意識としての「無」(3)

 

 多次元宇宙には、空間として、様々な個性的空間が存在する。

 そのすべての個性的なる空間を絶対肯定する立場が、「無」の立場である。

 何事も、正統と異端、表と裏というものもあるが、表を絶対肯定し、裏を絶対肯定しなければ、宇宙は存立しない。であるから、空間として存在するわけである。

 「無」という立場に立って幸えぬ意識は、存在するものの中ではない。その意味において、すべてのものに平等に、存在の愛が降り注がれていると言えるであろう。

 その意味において、すべてのすべてに価値がある。その価値を尊重するということが、万象万物を尊重し、真に愛するということである。

 

 (つづく)

 

 

 

 

 

 

  by 天川貴之

(JDR総合研究所・代表)